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矯正コラム

上下どちらが痛いの? 「装置による痛み」徹底分析!

矯正治療を考える人の中には「矯正装置による痛み」がネックとなり、矯正治療に今一歩踏み出せない人も少なくありません。実際どのような痛みがあるのか、分からないからこそ不安を覚えてしまうこともあり、時より患者さまよりご相談いただくこともあります。

そこで今回は、実際にワイヤー矯正で当院通院中の患者さまを対象におこなった“痛み”に関するアンケート結果をもとに、矯正装置による痛みについて、詳しくご紹介していければと思います。

なんで矯正治療に痛みがあるの?

口元は人の印象を左右するとも言われ、歯並びの乱れを整えたいと考える人も少なくありません。実際、第一印象を良くしたいとの考えからも、就職を控える学生や、人と接することが多い接客業、人前に立つことを仕事とする人なども多く矯正治療を検討されています。

また、欧米では歯科矯正をおこなうことが当たり前とされ、日本でも歯科矯正の必要性が年々、認識されているようになってきています。

しかし、歯科矯正を始めるにあたり多くの患者さまが不安を抱くのが「矯正装置による痛み」です。いつ痛みがでてくるのか、治療中突然痛くなったらどうしたらいいのか、分からないと怖くなってしまうことも多く、この痛みは実際に矯正治療を開始するまで経験できないものであり、経験談を聞く機会がない限り、知り得ることはありません。

そこで渋谷矯正歯科では、ワイヤー矯正で通院中の20代〜40代男女50名を対象に「装置の痛み」に関するアンケート調査を実施しました。
※実施期間:令和2年11月22日(月)~12月1日(水)

矯正装置による痛みは?

実際、矯正装置による痛みを感じている人は50人中48人と多く、そのうち上下顎どちらの方が痛いかの質問では下顎26人、上顎では20人、両方(上下顎)では2人となり、まったく痛みを感じないと回答したのは僅か2人であることからも、矯正治療による痛みはないとは言い切れない調査結果となりました。

中でも「矯正装置が舌に当たって痛い」と回答した人が9人と最も多く、次いで「物を噛む時だけ痛い」7人、「痛いから」「装置装着後のみ痛い」「装置が当たって痛い」「最初に装置を付けた方だから」「特に気にしてはいない」2人と続き、痛みを感じる原因はさまざまな結果となりました。

舌に当たると痛いと回答した理由は?

ワイヤー矯正の中でも裏側矯正の場合、歯の裏側に装置を装着するため、歯面に凹凸ができてしまいます。凸凹した装置は舌に当たりやすく、痛みを感じることが多くあると言われています。

また、上顎よりも下顎の方が痛いと回答している人が多い結果からも、その様子が伺えるのではないでしょうか。裏側矯正では装置が装着されている状態に慣れるまで、しゃべりにくさもあると言われています。そのため裏側矯正をおこなう際には、矯正治療をしていることを人に気づかれにくいメリットと合せて、デメリットも把握した上で治療を受けると良いでしょう。

物を噛む時だけ痛い理由は?

ワイヤー矯正である表側矯正や裏側矯正では、歯の表面にブラケットと呼ばれる矯正装置を装着し、装置にワイヤーを通し、そのワイヤーを引っ張る力を利用して歯を動かしていきます。そのため、常に歯に力が加わっている状態であるため、食べ物を噛む時に歯に力や振動が加わり、痛みを感じてしまうケースも少なくありません。

装着直後や調整後直後に痛む原因は?

装着直後や調整後の痛みの原因は先にご案内したとおり、歯面に矯正装置を装着して歯を動かしていく力が加わるため、装置装着直後は特に痛みを感じやすいといわれています。

この痛みは2~3日続くことも多く、アンケートでも「調整後2~3日は痛い」と回答があるように、装着時や調整後は痛みがあることが一般的に認識されています。歯を大きく動かくことが必要である治療初期~中期の段階で痛みを感じやすく、微調整となる後期の段階では、比較的痛みを感じにくくなる傾向になっていきます。

上下どちらが痛いの?

アンケート結果だけを見てみると上顎20人、下顎26人と下顎の方が痛みを感じている人が多く見受けられますが、一般的にも上顎よりも下顎の方が痛みを感じる人が多い傾向にあると言われています。

歯科矯正による痛みは2種類

これまでご紹介してきたアンケート結果を見ても分かるように、矯正による痛みは主に装置が舌や粘膜に当たることによって生じる痛み、歯を動かす時の痛みの2種類に分類されます。

矯正装置が舌や粘膜に当たるなどの物理的な痛みは、舌や粘膜が傷つき化膿したり、口内炎になってしまうリスクもあり、ご飯を食べるときに痛みを感じたりするトラブルが生じるケースもあります。

一方、矯正装置装着後や調整後に生じる痛みを一番感じると言われているのが、マルチブラケット装置です。顎の骨に埋まっている歯をワイヤーで引っ張り歯を移動させていくため、生理的な痛みを感じることが多くあります。

痛みを感じるときの対策は?

渋谷矯正歯科では、矯正装置による2種類の痛みに対し、以下の対応をおこなっております。

  • 1ワックス

    米粒大のワックスをブラケット装置の表面に被せることで、粘膜や舌に当たらないようにします。また、ワイヤーが折れるなどの緊急トラブル時にも自身で応急処置ができるため、用意があると安心です。

  • 2口内炎薬

    矯正装置が粘膜に当たり、口内炎になることもあります。そのような場合は、口内炎薬を処方しております。

  • 3応急処置

    ワイヤーが原因で痛みを感じたり、口内炎ができてしまったりした場合は、調整をおこないます。我慢せずにご相談ください。

まとめ

今回はアンケート結果をもとに、装置による痛みについてご案内しました。矯正中の痛みは主に2種類に分類され、顎の骨に埋まっている歯を適切な位置へと移動させるために生じる痛み、装置が粘膜や舌などに当たることによって生じる痛みなどがあげられます。矯正治療中は痛みが生じるリスクをともないますが、事前に痛みの原因や対処法を把握することで、慌てることなく臨機応変に適切な行動をとることができるでしょう。

渋谷矯正歯科では、矯正治療中に生じる痛みにも随時対処しております。矯正治療をお考えの際には、お気軽にご相談ください。