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ブログ

投稿日:2023.2.12

矯正治療で親知らずの抜歯は必要か?(その2)

こんにちは。渋谷矯正歯科の歯科医師、髙田です。
今回のブログは、「矯正治療で親知らずの抜歯は必要なのか?(その1)」の続編です。
こちらの記事をまだ読んでないという方は、前回の記事も合わせてご覧ください。
※前回のブログはこちら→「矯正治療で親知らずの抜歯は必要か?(その1)」

前回は親知らずを抜歯した方が良いケースについてお伝えしました。
今回は、非抜歯で良い親知らずのケースについてお伝えしていきます。

非抜歯で良い親知らずの6つの特徴

  • 1. まっすぐきれいに生えている
  • 2. 痛みや腫れが出ていない
  • 3. 虫歯や歯周病がない
  • 4. 歯並びを阻害していない
  • 5. 上下でしっかりかみ合っている
  • 6. 歯磨きがきちんとできている(セルフケアができている)

トラブルを起こすことがなく真っ直ぐきれいに生えていて、上下がかみ合っていている場合や、
お口の健康を維持できるなどの、上記の6つの特徴が当てはまる場合は、親知らずは抜かなくて良い可能性が高くなります。
しかし、一度でも親知らずが原因で腫れや痛みが起きている場合は、
一時的に痛みが引いていたとしても再発することが多いので抜歯を考えた方が良いです。

親知らずの3パターンの生え方

親知らずの生え方には3パターンあります。

  • 1. きれいにまっすぐ生えている
  • 2. 半埋伏:横を向いている、斜めに傾いている、一部だけが見えている
  • 3. 完全埋伏:完全に歯ぐきの中に埋まっている

半埋伏は、生え方が複雑なのでトラブルを起こすことが多いです。
前の歯を圧迫して痛みが出たり、歯ぐきが腫れたりしやすいです。
完全埋伏の親知らずも、前の歯を押すような水平埋伏の親知らずは痛みや頭痛などのトラブルが起こりやすいので注意が必要です。

親知らずは、前歯から8番目の歯です。
第3大臼歯と呼ばれており、人によって4本生えてくる人もいれば先天的に欠如することもあります。
3本や、2本だけの人、4本とも無い人もいます。
親知らずの数や生え方は歯科医院のレントゲン検査で調べることができます。

矯正治療前に親知らずが非抜歯で良い4つのケース

4本指の手をする人

①お口の健康を阻害するトラブルを起こしていない場合

トラブルがなく健全な状態であればすぐに抜く必要はありません。
痛みや腫れを起こしたことがなく、虫歯や歯周病がない健全な親知らずや、
きれいに萌出していて歯磨きもしやすく、機能的にも問題なく噛んでいる場合などです。

②歯並びに影響を与えていない場合

親知らずが完全に埋伏しており、腫れる可能性も低く矯正治療を阻害しない場合は、経過観察をすることがあります。
きれいに生えていて、歯並びに影響がない場合も無理に抜歯をしなくても良いでしょう。
矯正後の後戻りにも影響が出ないかも判断の基準になります。

③上下の凹凸だけを矯正したい場合

親知らずを抜歯すると抜歯した1歯分のスペースが空くため、歯が後方に移動します。
その影響で、前歯も後方に下がります。
歯列矯正の症例で、上下のかみ合わせのがたつきだけを矯正する場合は、
親知らずを抜歯して後ろに下げる必要がないため、抜歯は急がずに保留にしても良いと考えます。
しかし、矯正治療の途中で親知らずが生えてきて歯並びや噛み合わせの妨げになったり、
親知らずに腫れや痛みが出たりなどのトラブルが出てくる場合は抜歯をした方が良いです。

④矯正治療で前歯を下げる量が少ない場合

矯正治療で健康な歯を抜く必要があるケースがあります。
前歯を下げる量が少ない場合には、親知らずを抜歯すると、その影響で後方に移動するため、
逆に前歯を下げすぎてしまうことがあります。
親知らずの押す力で奥歯が前に多少動いても、矯正治療のスペースを確保ができる場合は、
事前に親知らずを抜歯しなくて良いでしょう。

親知らずが矯正治療に活かせるケース

親知らずが前に押す力を矯正治療に活用できる場合

意外に感じるかもしれませんが、親知らずの前に押す力が、矯正治療に活用できるケースがあります。
前方のスペースを埋めたい場合に、矯正治療で使うワイヤーだけの力で動かすよりも、
親知らずの押す力を借りることで歯列が早く整うことがあります。
親知らず自体に特にトラブルが無く、歯列矯正に活用できる場合は、親知らずを残したほうが良いと判断します。

実際の診療では、上顎に比べて下顎の骨の方が厚みと頑丈さのある構造であるため、
下顎の親知らずをそのまま残しておくケースが多いです。
下図のように、親知らずの手前の歯を前に押すため、歯列全体を前方に移動させることに役立つ場合があります。

親知らずの図

親知らずを残すメリットは他にもある?

親知らずがトラブルを起こさず健康な状態であれば、
将来的に「歯の移植」「入れ歯の支え」「ブリッジの土台」などに活用できることもあります。
失った歯の代わりに親知らずを移植することで、かみ合わせの機能を回復させることができます。
また、部分入れ歯を装着する時に、親知らずにバネをかけて入れ歯の支えになる歯として活用することがあります。
ブリッジは連結した補綴物で失った歯を補う治療ですが、ブリッジの支えとなる歯として親知らずが活かせる場合もあります。
以上の3つの活用方法はいずれの場合も歯科医師の判断が必要です。

効果的な親知らずのお手入れは?

歯ブラシ,歯間ブラシ,デンタルフロス

一番奥にある親知らずは、お手入れがしにくい部分です。
特に上は鏡で見ようとしても見えづらく、全く見えないこともあります。
親知らずの手前の歯と歯の間や、親知らずの後ろ(遠心)、上の頬の横側などの狭い所は普通の歯ブラシが届きにくい場所です。
このような場所は、ホルダーの付いた糸ようじや、タフトブラシなどの小さめの歯ブラシで清掃するなどの工夫が必要になります。
お手入れが不十分になりやすい場所なので、歯科検診で定期的にチェックした方が良いでしょう。
使いやすい歯ブラシの種類や、歯ブラシの当て方のコツなど、歯科衛生士の歯磨き指導を受けることがお勧めです。
また、長期的には定期的なメンテナンスでお手入れをすることもお勧めです。

まとめ

矯正治療で親知らずの抜歯が必要なのか?について、その1(抜歯編)と、その2(非抜歯編)の2回に分けてお伝えしました。
一般的に「親知らずは抜くもの」と思われがちですが、
抜歯が必要な場合も非抜歯で良い場合も個人差があるためケースバイケースです。
詳しいことは検査をしてみないとわからないことが多いので、歯科医院で検査を受けることがお勧めです。

しかし、現状は親知らずがトラブルを起こしていることが多いです。
歯並びが悪くなる原因が親知らずにある場合や、矯正治療に悪影響を及ぼしている時には、
適切なタイミングで抜歯を考えた方が良いでしょう。
歯科医師が親知らずの抜歯が必要な時にお伝えするので、
そのタイミングで抜歯して頂くとトラブルを避けることができ、矯正治療をスムーズに進めることができます。
今回の内容でご不明な点や、ご質問がありましたら、当院にて詳しくご説明いたしますのでお気軽にお尋ねください。

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