投稿日:2026.2.24
上顎のネジを取った後の穴に、食べカスが残ったまま穴は閉じないですか?
歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療中、ネジを外した後の穴について不安を感じていませんか?
「穴が閉じないのでは?」「食べ物が詰まったままになるのでは?」といった心配の声は少なくありません。
渋谷矯正歯科でも、このようなご質問に多く対応しており、患者さまからの疑問や不安について丁寧にお答えしています。
実は、ミニスクリュー撤去後の穴には、体の自然な作用が働いており、ほとんどの場合は問題なく治癒していきます。
今回は、ネジを外した後の穴がどのようになるのか、食べカスや腫れなどの心配はないのかについて、詳しく解説いたします。

目次
ミニスクリューとは?矯正で使う「小さなネジ」の役割
歯科矯正の治療方法の一つとして、歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正は注目されています。
ミニスクリューと呼ばれる小さなネジは、歯を動かす際の「支点」として機能する重要な装置なのです。
通常、歯を動かす際にはワイヤーやブラケットを使用しますが、ミニスクリューを顎の骨に埋入することで、より効率的かつ正確に歯を移動させることが可能になります。
このネジは直径1.5〜2mm程度の非常に小さなもので、歯ぐきの奥深くの骨に埋め込まれます。ミニスクリューの役割は、矯正力を加える際の「固定源」となることです。
従来の矯正方法では、歯全体が連動して動いてしまうことがありましたが、ミニスクリューを使用することで、特定の歯だけを狙った方向に動かすことができるようになりました。
治療終了後、このネジは撤去されます。撤去時には、ネジが埋まっていた部分に小さな穴が残りますが、これは正常な経過です。
歯ぐきや骨が再生中であり、通常は数週間から数か月の間に自然に閉じていきます。
当院のミニスクリューを用いた治療方についてはこちら☆彡

ネジを取った後の「穴が閉じない」と感じる理由
ミニスクリューを撤去した後、「穴が閉じていない」と感じる患者さまは珍しくありません。
実際には穴が閉じていないのではなく、治癒過程の途中で外見上の穴が見える状態なのです。
ミニスクリューが埋め込まれていた部分では、最も表面の歯ぐき(軟組織)、その下にある骨、さらにその下にある組織があります。
撤去後、これらの層が全て同じペースで再生するわけではありません。歯ぐきの再生は比較的早く、1〜2週間で表面上の穴が塞がることもあります。
しかし、骨の再生はより時間がかかり、完全に回復するまでには3〜6か月必要なことも多いです。穴が塞がりにくい場合には、炎症・異物(食べカス)・清掃不足などが治癒を遅らせる要因となります。
食べカスが穴に詰まったまま放置されると、そこに細菌が繁殖し、軽度の炎症が起こる可能性も高いです。

食べカスが入ったままでも大丈夫?
「食べ物が穴に詰まったままになるのでは?」というご質問は、よく聞かれるものです。
しかし、実際には体の自然な作用により、食べカスが穴の中に残ったまま閉じることはありません。
人間の体には、異物を排出しようとする機能が備わっています。穴に詰まった食べカスは、体がそれを異物と判断し、自然に押し出そうとします。
このプロセスは、口腔内の多くの場所で日常的に起こっているものです。体の免疫機能と再生機能が相互に作用することで、異物は自動的に排除されていきます。
ただし、穴に無理に食べ物を詰め込んだり、患者さま自身が穴をつついて食べカスを取ろうとしたりするのは避けるべきです。
自己判断で穴に触れることは、かえって治癒を遅延させ、感染のリスクを高めてしまう可能性があります。
もし食べ物が穴に詰まってしまった場合は、無理に取ろうとするのではなく、優しくうがいをして様子を見てください。

腫れ・痛み・出血がある場合の対応
ミニスクリュー撤去後、軽度の痛みを感じるのは正常な経過です。撤去時に組織にダメージが加わっているため、数日間は違和感や軽い痛みが続くことがあります。
この場合、市販の鎮痛薬の服用で対応できる程度のものがほとんどです。
しかし、以下のような症状が現れた場合は、感染の可能性があります。
◎ 腫れがある場合:1週間以上続く腫れは注意が必要です。
◎ 出血が続く場合:24時間以上出血が続く場合は止血処置が必要な可能性があります。
◎ 膿が出ている場合:穴から膿が出ている、または黄色い液体が出ている場合は、細菌感染が起きている可能性が高いです。
感染が疑われる場合、渋谷矯正歯科では患部の詳細な検査を行い、感染の程度を確認します。その後、洗浄を行って異物や細菌を除去し、必要に応じて抗菌薬を使用した処置を行います。

清潔に保つためのケア方法
ミニスクリュー撤去後の穴を早く治癒させ、感染を防ぐためには、適切なケアが非常に重要です。

1. 食後のうがい
食事の後は、できるだけ早く優しくうがいを行ってください。ぬるま湯で優しく口をすすぎ、穴の周囲に付着した食べカスを浮かせるイメージで行います。穴に直接水圧を当てないよう注意してください。
2. 柔らかい歯ブラシでの清掃
撤去後1週間以内は、穴の周囲に歯ブラシを当てないようにしてください。1週間経過後、超柔らかい歯ブラシを使って、穴の周囲を優しく清掃してください。
3. 殺菌マウスウォッシュの活用
医療用の殺菌マウスウォッシュを使用することで、口腔内の細菌を減らし、感染を予防できます。朝昼晩の食後と就寝前に使用するのが効果的です。
4. 触らないことの重要性
どれだけ気になっても、患者様自身が指や舌で穴をさわったり、つついたりするのは避けてください。穴の中に細菌が入る可能性があり、感染のリスクが高まります。

自然に閉じるまでの期間と経過観察
ミニスクリュー撤去後の穴が完全に塞がるまでの期間は、患者さまによって異なりますが、一般的な経過は以下の通りです。
歯ぐき(軟組織)の治癒:1~2週間
表面の歯ぐきは、比較的早く治癒します。撤去直後は穴が見えていても、1〜2週間で外見上はほぼ目立たなくなることがほとんどです。
骨の再生:3~6か月
穴の深い部分にある骨の再生には、より長い時間がかかります。完全な骨の再生には、3〜6か月必要とされています。
ただし、この期間中も患者さまが特に何かをする必要はなく、体が自然に骨を再生していきます。
もし1か月以上経過しても穴がほぼ塞がっていない、または腫れや痛みが続く場合は、早めにご連絡ください。

まとめ:ほとんどは自然に治癒。腫れがあれば相談を
穴が残るのは決して異常なことではありません。体の自然な治癒機能により、ほとんどの場合は1〜2週間で表面上の穴が塞がり、その後数か月かけて骨が再生していきます。
食べカスが穴に入ったまま閉じることもなく、体が自動的に排出していきます。
ケアは「清潔」と「放置」のバランスが大切です。食後のうがい、柔らかい歯ブラシでの周囲の清掃、殺菌マウスウォッシュの使用が基本的なケアとなります。
軽度の痛みや違和感は正常な経過ですが、1週間以上続く腫れ、24時間以上続く出血、穴から膿が出ているなどの症状が現れた場合は、感染の可能性があるため、早めに渋谷矯正歯科にご連絡ください。
矯正治療は、ネジを外して終わりではありません。撤去後の経過観察や、万が一のトラブル時のサポートも、渋谷矯正歯科の重要な役割です。
撤去後に不安なことや気になることがあれば、いつでもご相談ください。疑問点や不安点についてしっかり質問に答えてくれるスタッフが対応いたします。





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