投稿日:2025.5.1
後戻りしちゃった後の再矯正について
こんにちは。渋谷矯正歯科です。
矯正治療が終わった後で、歯並びが元の状態に戻ってしまうことを「後戻り」といいます。
時間をかけて歯並びを整えたのに、歯並びが戻ってしまうとショックですよね。
後戻りする原因や後戻りが始まる時期などはお一人おひとりで異なりますが、後戻りをする可能性は誰にでもあります。
ここでは、後戻りしたときにどうすればいいかについてお話しします。
目次
後戻りした後に再び矯正治療を行うことはできます
矯正治療後に歯並びが悪くなったときに、再び矯正治療を行うことを「再矯正」といいます。
基本的に、「再矯正」は可能です。
ただし、矯正治療を行う年齢や、行う回数には制限はありませんが、お口の状態によっては治療を行えないケースもあります。
また、再矯正は「ワイヤーを使った矯正治療」「マウスピース型矯正装置を使ったマウスピース型矯正治療」といった方法で行うのが一般的ですが、お口の状態によって、適切な治療方法は異なります。
より効果的に治療を進められるように、お一人おひとりに合わせた治療計画を立案しますので、まずはご相談ください。
ワイヤーを使った「表側矯正」「裏側矯正(舌側矯正)」
歯の表面にブラケットとよばれる四角い矯正装置を取り付けて、ブラケットにワイヤーを通します。
ブラケットは、歯の表側だけでなく、裏側にも取り付けることができます。
表側に取り付ける方法が「表側矯正」、裏側に取り付ける方法が「裏側矯正(舌側矯正)」です。
表側矯正は、矯正治療のなかでも歴史がもっとも古く、さまざまな歯並びに対応できます。
一方、裏側矯正は、歯の裏側に取り付けるので、お口を開けたときに矯正装置が見えません。
そのため、矯正治療を行っていることに周りの方に気付かれないまま、治療を終えられる可能性があります。
ただし、裏側についているため、ご自身で矯正装置の状態を確認することは困難です。
歯磨きが難しいため、定期的に歯科医院で矯正装置に問題がないかを確認しましょう。
お口を開けたときに目立ちやすい上の歯は裏側に、目立ちにくい下の歯には表側に取り付ける「ハーフリンガル矯正」といった方法もあります。
マウスピース型矯正装置を使った「マウスピース型矯正」
透明なマウスピース型矯正装置をお口に装着して、歯全体に力をかけながら歯を少しずつ動かす方法です。
マウスピース型矯正装置はご自身で簡単に取り外すことができます。
食事や歯磨きの際はマウスピース型矯正装置を外すので、治療前と変わらずに過ごしていただけます。
ただし、毎日決められた時間、お口に装着しないと思うような効果を得られない場合がありますので、自己管理が非常に重要です。
後戻りの主な5つの原因
後戻りする原因は、お一人おひとりで異なります。
再矯正はお口の状態に問題がなければ何回もできますが、原因をしっかりと特定し対策をしないと、再矯正を行ったあとで、再び後戻りする可能性があります。
①リテーナーの装着時間が不十分だった
矯正治療では、歯の移動が終わったあとで、歯並びを維持させるために「保定装置(リテーナー)」を装着する必要があります。
リテーナーを装着する期間を保定期間といいますが、保定期間はお一人おひとりで異なりますので、歯科医師の指示に従ってください。
リテーナーにはいくつか種類があり、ワイヤーを使った固定されるタイプのものや取り外し可能なマウスピースタイプのものがあります。
当院では、マウスピース型のリテーナーをご用意しています。
固定式の場合は、ご自身で取り外しができないため装着時間が不十分ということにはなりませんが、お手入れが難しく、むし歯には注意が必要です。
一方、マウスピース型のリテーナーはご自身で取り外しができることから、利便性だけでなく清掃性も高く、むし歯のリスクも抑えられます。
ただし、装着時間が短いと十分な効果が得られずに後戻りしてしまう可能性があるため、決められた時間を守ってご使用ください。
②歯並びを悪くするクセがある
舌で前歯を押すクセや、口呼吸が習慣になっていると、継続的に歯に力がかかり、歯が少しずつ動く原因となります。
頬杖をつくクセや、寝るときの姿勢なども歯並びに影響を与える可能性があります。
歯が揺さぶられる歯ぎしりや食いしばりにも、注意が必要です。
③かみ合わせのバランスが崩れている
かみ合わせのバランスが整っていないと、特定の部分に負担がかかり、歯並びが悪くなる可能性があります。
④親知らずが前の歯を押している
親知らずは、一番奥に生えてくる歯です。
生え方によっては、前の歯を押してしまう可能性があります。
子どもの時に矯正治療を行った方で、矯正治療のあとに親知らずが生えてきた場合や、前歯だけを矯正した場合など、親知らずの生え方によっては歯並びに影響が出る場合があります。
⑤歯周病にかかっている
歯周病が進行し、歯を支えている骨が溶かされることで、歯がグラグラして歯並びが悪くなることがあります。
年齢とともに歯周病にかかる方が多くなりますので、健康な状態を維持できるように、歯周病予防に取り組みましょう。
矯正治療後の後戻りを防ぐために大切な3つのこと
後戻りを防ぐために、次のことに気を付けましょう。
①リテーナーの装着ルールを守る
特に取り外し式のリテーナーを使用する際は、一日の装着時間を守ることが大切です。
食事や歯磨きの際に外したままにしていると、紛失することもありますので、できるだけ早くつけ直すようにしましょう。
②歯並びを悪くするクセに注意する
日常的なクセや習慣が原因で歯並びが悪くなっている場合は、しっかりと改善することが大切です。
- ・歯ぎしりや食いしばり
- ・爪を噛む
- ・指しゃぶり
- ・唇を噛む
- ・舌で歯を押す
- ・頬杖をつく
- ・口呼吸
- ・片側で噛む
- ・猫背
- ・うつ伏せ寝
などは、歯並びを悪くする可能性が高いクセや習慣です。
改善するように心がけましょう。
ただし、今回はあまり関係ないかもしれませんが、「子どもの指しゃぶり」に関しては心の安定のために必要な場合がありますので、3歳をすぎるまでは様子をみましょう。
※参照:こども家庭庁「母子健康手帳 情報支援サイト」すこやかな妊娠と出産のために|お口と歯の健康|指しゃぶりについて
③定期検診を受ける
矯正治療が終わった後も健康な状態を維持するために、定期的に歯科に通いましょう。
むし歯や歯周病は初期の段階では自覚できる症状がなく、発見が遅れるケースが少なくありません。
定期的にお口のチェックをしていれば、早期発見・早期治療につながります。
むし歯や歯周病が重症化すると、歯を支えている骨にも影響がでて、歯が傾き、歯並びが崩れる原因となります。
お口の中を清潔に保ちむし歯や歯周病を予防することも、歯並びの維持には必要なことなのです。
また、かみ合わせのズレもご自身で気付くことは難しいでしょう。
定期検診では、お口全体を見ます。
かみ合わせの状態も確認しますので、特に気になることがない場合でも定期検診に欠かさずに行くことが大切です。
後戻りしているかなと思ったら「渋谷矯正歯科」にご相談ください
再矯正の期間は、矯正治療の種類や歯並びの状態によって異なります。
一般的には、初回の矯正治療よりも短い期間ですむ場合が多いのですが、歯並びのズレの程度によっては、治療期間が長くなるケースもあります。
「後戻りしている」と感じた場合や、できるだけ早く矯正歯科に相談しましょう。
渋谷矯正歯科は、患者さんのニーズにきめ細やかに応えられるように、さまざまな治療方法をご用意しています。
渋谷駅から徒歩3分と、お仕事の帰りやお買い物の途中に立ち寄っていただきやすいクリニックですので、まずはお気軽にご相談にお越しください。
▶︎当院の治療内容は「こちらのページ」をご確認ください。
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※歯列矯正の「カウンセリング」とは?
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。