投稿日:2026.3.17
矯正中に頭痛がする?原因と対処法を歯科医が解説
矯正治療を開始したら、頭痛の頻度が高くなったというご経験はありませんか?
「矯正が原因で頭痛が起きるのか」「このまま続くのか」といった不安を感じる方も少なくありません。
渋谷矯正歯科にも、矯正治療中の頭痛についてのご相談も寄せられています。
実は、矯正治療に伴う頭痛は、噛み合わせの変化によって顎の筋肉が変わることが原因なのです。
多くの場合は一時的な症状となります。しかし、どのような頭痛なら心配なのか?どう対処すればよいのか?を正確に理解していない患者さまも多いです。
今回は、矯正中に起こる頭痛の原因、対処法、そして医師に相談すべきサインについて、詳しく解説いたします。

目次
矯正で頭痛が起きるのはなぜ?
矯正治療中の頭痛は、多くの場合 “噛み合わせが変わる“ ことによって生じます。
その仕組みを理解することで、症状への向き合い方が大きく変わります。

1.噛み合わせの変化による筋肉への影響
矯正治療により、歯が移動し、噛み合わせが変わると顎の位置も変わります。
これに伴って、顎を動かす咀嚼筋(そしゃくきん)や、側頭部にある側頭筋などの筋肉が、新しい位置に適応するために緊張が高まります。
この筋肉の緊張が、頭痛につながることがあるのです。
2.血流の変化
筋肉が緊張すると、その周囲の血管が圧迫され、血流が悪くなります。特に側頭部や後頭部の血管が圧迫されると、頭痛が生じやすくなります。
矯正による噛み合わせの変化は、この血流悪化のきっかけになることがあるのです。
3.体が新しい噛み合わせに慣れる過程
人間の体は、ある程度の時間をかけて新しい環境に適応していきます。
矯正治療による噛み合わせの変化も同様で、体が新しい位置に慣れるまでの間、一時的に頭痛が生じることがあります。
これは異常な反応ではなく、矯正治療が進行している証でもあるのです。ほとんどの場合、この頭痛は数日から数週間で軽減していきます。
矯正が進んで新しい噛み合わせに体が慣れ、筋肉の緊張がほぐれれば、頭痛も自然に改善していくのです。
頭痛が出やすいタイミングと期間
矯正治療中の頭痛は、いつでも起こるわけではなく、特定のタイミングで起こりやすい傾向があります。

・装置の調整直後
矯正装置の調整(ワイヤーの交換や強化など)を行った直後は、歯に新しい矯正力がかかります。
この矯正力により歯が動こうとするため、筋肉への影響が大きくなり、頭痛が生じやすくなります。
調整当日から数日間は、特に頭痛が起こりやすい時期です。
当院のワイヤー矯正についてはこちら☆彡
・マウスピース型矯正の新しいマウスピースへの交換時
マウスピース型矯正の場合、新しいマウスピースに交換すると、歯に新たな矯正力がかかります。
この時も、頭痛が生じることがあります。特に、段階的に大きく歯が動く場合は、頭痛が起こりやすいです。
当院のマウスピース矯正についてはこちら☆彡
・矯正力をかけ始めてからの数日間
矯正治療を開始した初期段階や、新しい段階に進む際には、歯に矯正力がかかり始めます。
この期間は、頭痛が起こりやすい時期です。多くの患者さまは、このタイミングで頭痛を経験されます。
・痛みの期間
矯正による頭痛の多くは、数日から1週間程度で軽減します。
個人差はありますが、10日を超えて強い頭痛が続く場合は他の原因も考えられるため、医師に相談することをおすすめします。
痛みを軽減するための工夫
矯正治療中の頭痛を軽減するために、自宅で実践できる方法があります。

温める
頭痛が起こった場合、温かいタオルを患部に当てたり温かいお風呂に浸かったりすることで、筋肉の緊張がほぐれ、血流が改善される場合があります。
特に、肩や首、後頭部を温めることが効果的です。ただし、炎症による痛みの場合は、冷却が効果的なこともあります。
顎のストレッチ
顎の筋肉をストレッチすることで、緊張がほぐれ、頭痛が軽減することがあります。
口を大きく開け閉めしたり、顎を左右に動かしたりするストレッチが効果的です。
ただし、矯正装置の種類によっては、ストレッチが難しい場合もあるため、医師に相談してから実践してください。
柔らかい食事
矯正治療中は、できるだけ柔らかい食事を心がけてください。
硬い食べ物を無理に噛もうとすると、顎の筋肉に大きな負担がかかり、頭痛が悪化する可能性があります。
スープやおかゆ、豆腐などの柔らかい食事が良いでしょう。
歯科医院での調整依頼
頭痛が強い場合は、矯正歯科医院へ連絡しましょう。
矯正装置の位置を変えたり、矯正力を調整したりすることで、症状が軽減することがあります。
また、一時的に矯正力を弱めることも可能です。
鎮痛薬の活用
市販の鎮痛薬を使用することも、一時的な対処法としては有効です。
ただし、頻繁に鎮痛薬を必要とするような場合は、医師に相談してください。
危険なサインとは?医師に相談すべきケース
矯正治療に伴う一時的な頭痛は、心配する必要はありません。
しかし、以下のような症状が見られる場合は、医師に相談することが重要です。

片側だけに痛みがある場合
通常、矯正による頭痛は両側に起こることが多いです。
片側だけに強い痛みがある場合は、他の原因(例えば、虫歯や歯周病)が隠れている可能性があります。
腫れを伴う場合
頭痛と同時に、顔や顎が腫れている場合は、炎症や感染が起こっている可能性があります。
このような症状は、早めに医師に相談する必要があります。
発熱やめまいを伴う場合
頭痛に発熱やめまい、吐き気などの症状が伴う場合は、他の疾患が原因かもしれません。
このような場合は、医師に相談し、必要に応じて内科医の診察を受けることをおすすめします。
1週間以上続く強い頭痛
矯正による頭痛は、通常は数日から1週間で軽減します。
10日を超えて強い頭痛が続く場合は、医師に相談してください。
矯正中の体調管理とリラックス法
矯正治療中の頭痛を予防・軽減するためには、全身の体調管理が重要です。

十分な睡眠
睡眠不足は、筋肉の緊張を高め、頭痛を悪化させることがあります。
矯正治療中は、特に質の良い睡眠を心がけてください。毎晩できるだけ同じ時間に寝て、7時間以上の睡眠を確保することをおすすめします。
正しい姿勢
悪い姿勢は、首や肩の筋肉に負担をかけ、頭痛の原因になります。
デスクワークをする際は、画面の高さに気をつけ、背筋を伸ばした正しい姿勢を心がけてください。
矯正治療中は、このような日常的な姿勢にも注意が必要です。
ストレス軽減
ストレスは、筋肉の緊張を高め、頭痛を悪化させることがあります。
瞑想、ヨガ、アロマテラピーなど、自分に合ったリラックス方法を見つけ、定期的に実践することをおすすめします。
歯ぎしりや食いしばりに注意
矯正治療中は、無意識に歯を食いしばったり、歯ぎしりをしたりすることがあります。
これは顎や筋肉に大きな負担をかけ、頭痛を悪化させます。意識的にリラックスするよう心がけ、もし歯ぎしりがある場合は、医師に相談してナイトガードの使用を検討してください。
まとめ:矯正中の頭痛は一時的。無理せず相談を
矯正治療中の頭痛は、噛み合わせが変わることによって顎の筋肉が緊張し、血流が悪くなることが原因です。
ほとんどの場合、これは一時的な症状です。矯正が進んで新しい噛み合わせに体が慣れれば、自然に改善していきます。
調整直後やマウスピース交換時は、特に頭痛が起こりやすいタイミングです。
この時期には、温める、ストレッチ、柔らかい食事など、自宅でできる対処法を試してみてください。
また、質の良い睡眠、正しい姿勢、ストレス軽減なども、全身の体調管理として重要です。
ただし、片側だけの痛み、腫れ、発熱、めまいなどの症状が伴う場合や、1週間以上強い頭痛が続く場合は、医師に相談することが大切です。
渋谷矯正歯科では、矯正治療に伴う症状について、疑問点や不安点をしっかり質問に答えるカウンセリング環境を整えています。
また、矯正治療中に頭痛が起こった場合は、無理をせず、いつでもお気軽にご連絡ください。
矯正治療を快適に進めるために、私たちがお手伝いさせていただきます。






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