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投稿日:2024.11.29

出っ歯はどこからが出っ歯といわれるの?重度と軽度の基準を解説

みなさん、こんにちは。
渋谷矯正歯科です。

日本人の出っ歯の割合は、12.9%で10人に1人以上が該当します。
不正咬合の中では2番目に多いので、ご自身や身近な方が出っ歯である可能性は高いです。
しかし出っ歯が多い反面、どこから出っ歯なのか・どのようなリスクがあるのかなど理解している方は少ないと思います。
出っ歯について詳しく知るために判断基準やレベル、原因やリスクについて説明していきます。

出っ歯の基準とは?

出っ歯のイラスト

出っ歯は、上顎の前歯または上顎が全体的に前に突出している状態のことを言い、専門用語では「上顎前突症」と呼ばれます。
歯の生え方や骨格によって、唇を閉じても隙間から上顎前歯が見えたり、完璧に閉じることが難しくなってしまいます。
状態は前歯の突出度合いによるので個人差はありますが、どのような出っ歯でも噛み合わせの問題が発生します。
また、前歯をぶつけて歯が折れることや脱臼する可能性が高くなるので、特に男の子は気を付ける必要があるでしょう。
出っ歯か判断するには、以下の基準で簡単にセルフチェックすることができます。

出っ歯の基準

正常な歯並びは、上顎の前歯は下顎の前歯よりも2~3mm前に出ています。
しかし4mm以上出ている場合は出っ歯の傾向があり、学校保健法では7~8mm以上の差があると「出っ歯」と定められています。
また、10mm以上前歯が出ていると、重度の出っ歯と診断されることもあります。

軽度の出っ歯は、

  • ・歯の位置や向きなど、生え方が原因である
  • ・噛み合わせのリスクは少なく、歯並びが大きく乱れていない
  • ・矯正治療で抜歯の可能性は低い

 

重度の出っ歯は、

  • ・骨格が問題である
  • ・前歯で食べ物を噛み切ることが困難
  • ・口を完全に閉じられない、又は閉じにくい
  • ・矯正治療では抜歯が必要になる
  • ・骨格異常の場合は外科手術の可能性もある

 

理想は横顔の鼻先から顎先を結ぶEライン内に口元が収まっている、もしくは上唇がライン上にあることです。
日本人は外国人と比較すると鼻が低く、下顎が後退傾向にあるので綺麗なEラインは出にくいですが、もしラインより口元が出ている場合は、歯並びが綺麗でも出っ歯の可能性があると言えます。
自分で確認しにいくい際は、横顔を撮影するか身近な方に見てもらうこともいいですね。
あくまでもセルフチェックの方法なので、歯並びや治療内容が気になる場合は矯正歯科を受診しましょう。
▶︎「矯正治療とEライン」について

出っ歯の原因

歯の模型と拡大鏡のイメージ

誰しもが綺麗な歯並びが理想ですが、なぜ出っ歯になる人がいるのでしょうか。
出っ歯には2種類あり、歯並びが原因である「歯槽性上顎前突」と、骨格が原因である「骨格性上顎前突」に分かれます。

歯槽性上顎前突

生活習慣に大きく関係があり、幼少期から歯並びに悪影響を及ぼす癖があると出っ歯に限らず、不正咬合になりやすいです。
特に口呼吸指しゃぶり爪や唇を噛むなどの行為は出っ歯になる可能性が高いです。
歯並びは唇と頬(外側)、舌(内側)からの圧力が加わることで、顎骨が正常に成長し正しい位置で歯を保つことができます。

しかし圧力のバランスが崩れると歯並びも崩れてしまうので、長期間外部から力を加え続けると歯は力がかかる方へ倒れていきます。

口呼吸は外部からの力はないですが、口で呼吸を行うので常に口が開いています。
そのため唇(外側)の力が解放され、前歯はどんどん外側に突出してしまうので出っ歯になりやすいのです。

口呼吸になってしまう原因はお口周りの筋肉が弱いことも考えられますが、鼻炎アデノイド肥大などが鼻呼吸を妨げている可能性もあります。
その場合は口呼吸の改善が難しいので、まずは治療して鼻呼吸ができる環境にしてあげることが重要です。

歯並びは遺伝すると思われている方は多いと思いますが、割合的には意外と少なく3割程度と言われています。
歯の大きさや形は遺伝しやすいですが、歯並びは環境に左右されやすいので、このような悪習癖を改善することが出っ歯の予防に繋がります。

骨格性上顎前突

骨格は遺伝しやすいので、親や親族の顎骨を受け継ぐ可能性はあります。
さらに上顎が過剰に成長する、又は下顎の成長が劣り上下の顎骨のバランスが崩れることも出っ歯の原因です。

顎骨のバランスは遺伝もありますが、お食事で歯ごたえのある物を食べたりよく噛まない習慣があると顎が十分に成長せず、永久歯が綺麗に並ぶスペースがなくなります。
そのため歯並びが悪くなり、出っ歯になることも多いです。

最近では柔らかい食べ物が多いので、噛む回数が少ないお子様が増加していることから顎の成長が不十分で歯並びが悪い子が多い傾向にあります。
まずは土台が重要なので、正常な顎骨作りが出っ歯含め不正咬合の予防になるので、幼少期から「噛む」ことは心掛けましょう。

出っ歯が引き起こすリスク

RISKと書かれた木の立方体

出っ歯だとコンプレックスになりやすいですが、実は健康面でのリスクも多く引き起こす可能性があります。

虫歯や歯周病になりやすい

歯が重なっていたり凹凸になっていると、歯ブラシが当てにくいので汚れが残ったままになりやすいです。
汚れが付着している時間が長いほど、歯の表面が虫歯になることや歯茎が腫れて歯周病が進行する可能性が高くなります。
また口呼吸や常に口がポカンと開いていると、口の中が乾燥し細菌が増殖し、唾液の分泌量も減るのでさらにリスクは高くなります。

咀嚼能力の低下

軽度の出っ歯は噛み合わせに問題ないこともありますが、正しい噛み合わせは奥歯や前歯でしっかり噛めることが前提とされています。
上下顎の前歯に隙間があると、噛み切ることが難しかったり全体で噛む力が弱くなるので、細かく噛み砕く前に咀嚼することも考えられます。
よく噛まないと消化器管に負担がかかるので、消化不良を引き起こし体調不良の原因になります。
また噛むことで脳に刺激が伝わり、満腹感を得ることができるので食べすぎを防ぐことができます。
さらに血流が良くなるので、脳に酸素や栄養が送られ、反射神経や記憶力・集中力・判断力などが向上します。

顎関節症になりやすい

上下の前歯が噛み合っていないと奥歯の負担が大きくなり、使う筋肉のバランスも悪くなってきます。
バランスが悪い状態で噛み続けていると顎に負担がかかってくるので、口が開けにくいことやカクっとなることがあります。
悪化するとお食事や歯磨きが出来なくなるほど口が開けられないことや、痛みが出る可能性もあるので、顎関節に違和感が出たら早めに受診することが望ましいです。

全身のバランスが崩れる

噛み合わせのバランスが崩れると、頭痛や肩こりなどに繋がり、さらに姿勢が悪くなり全身のバランスが悪くなってきます。
体が歪み腰痛が発症する可能性も十分にあり、全身の不調が悪化するとストレスから精神疾患を伴うことも懸念されます。
たかが歯並びが悪いだけかもしれませんが、「歯並びの悪さ=噛み合わせの悪さ=全身のバランスが崩れる」ということを理解していただきたいです。
問題は見た目ではなく、全身の健康なので歯並びは良い方がいいです。

まとめ

歯の模型を持った女性

一見歯並びが綺麗な方でも、出っ歯なこともあります。
反対に出っ歯ではないけど出っ歯と思われるような歯並びもあるので、どこからが出っ歯なのか難しいですよね。

上顎の前歯が下顎の前歯より2~3mm前に出ている状態が基準であり、4mm以上差が出ると基準値を超えてしまうので「出っ歯」と診断されてしまいます。
前歯は見た目に大きく影響する以上に、噛み合わせのバランスが崩れて全身の不調にも繋がります。
気になる方は簡単なセルフチェックを行い、正確な情報や治療については矯正歯科へカウンセリングを受けにいきましょう。
出っ歯を改善すると良い変化を感じることが多くあるので、放置せずに積極的に治療することをおすすめします。
気になることや歯並びの相談などありました、お気軽にお問合せ下さい。
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