投稿日:2024.11.8
すきっ歯になる原因は?放置するリスクや治し方をご紹介
みなさん、こんにちは。渋谷矯正歯科です。
歯と歯の間に隙間が空いている歯並びは見た目に影響を与えるので、隙間について気になっている方が多いのではないでしょうか。
気になるのは見た目ですが、放置すると健康にも影響を及ぼす可能性があるので、治療することが望ましいです。
隙間ができる原因やリスク、治療法についてお話ししていきます。

目次
すきっ歯とは?
歯と歯の間に隙間ができてしまう状態を「すきっ歯」といいますが、細かく言うと2種類のすきっ歯があります。
1)空隙歯列弓
空隙歯列弓はあまり聞き馴染みがないと思いますが、全体的に歯と歯の間が空いている歯並びのことを指します。

2)正中離開
全体的に隙間がある空隙歯列弓に対して、上の前歯の真ん中にだけ隙間がある歯並びを「正中離開」と言います。
話し相手からすると正面に隙間があるので、目立ってしまい、審美性が欠ける原因になります。
歯の隙間が2㎜以上あるとすきっ歯と診断されやすく、日常生活や身体の健康へのリスクも懸念されます。
お子様のすきっ歯の場合、原因や対処法の知識があれば、歯列矯正をしなくても改善する可能性があるので、是非参考にして下さい。

すきっ歯の原因
すきっ歯の原因は空隙歯列弓と正中離開でも異なりますが、大きく分けて「先天的要因」と「後天的要因」があります。

1)先天的要因
・顎が大きい
・歯が小さい
・欠損している歯がある
など、持って生まれた先天的な要因で顎に歯が並ぶスペース以上に空きが生じ、空隙歯列弓を作ります。
正中離開に多いのは通常大人の歯は全部で32本ですが、たまに32本以上の「過剰歯」が生える方もいます。
その過剰歯が上顎の前歯間に萌出せず、埋まっている状態になっていると真ん中だけが空いてしまいます。
または、上唇と歯茎を繋げている筋(上唇小帯)が深く入り込んでいると、前歯が閉じず、隙間ができます。
2)後天的要因
後天的要因には、指しゃぶり、舌癖などの口腔習癖や、歯ぎしり、虫歯・歯周病による歯の欠損などが挙げられます。
・口腔習癖
幼少期から無意識に行われる癖があると、本来ではかからないような方向に歯に力が加わり、歯並びに影響を与えることがあります。
・歯ぎしり
歯ぎしりも睡眠時に無意識で行われる口腔習癖ではあります。歯に強い力が長時間かかると、歯が少しずつ移動して歯に隙間が生じることがあります。
・虫歯、歯周病
虫歯や歯周病が進行しすぎると歯を残すことが難しくなり、抜歯が必要になります。
歯を失うとブリッジや入れ歯、インプラントなど、条件に沿った補綴物で補いますが、歯がない状態が続くと隣の歯が少しずつ動き、隙間が空いてきます。
歯周病が進行すると、歯を支えている骨が溶けて不安定な状態になり、前歯が外側に広がっていく「フレアアウト」と呼ばれる現象が起こり、すきっ歯のような状態になることもあります。

すきっ歯を放置するリスク
すきっ歯は顎にスペースがあることが多いので、歯並びが凸凹しておらず、比較的歯並びの良いケースが多いでしょう。
そのため歯の隙間が気になっていても、治療せずにそのまま過ごす方もいます。
しかし、すきっ歯のリスクは見た目だけではなくて、意外と健康状態にも関わってくるので早めに歯科医院へ受診することをおすすめします。
1)コンプレックスに繋がる
歯と歯の間に隙間があると審美性に欠けてしまうため、特に女性はコンプレックスになる方が多いと思います。乳歯の時期は隙間がある歯並びの子供が多いため、すきっ歯の場合幼い印象を与えやすくなります。
2)発音が悪くなる
隙間から空気が漏れるので発音に影響が出ます。「サ行」や英語の「th」などの発音がとりわけ難しく、会話に支障が出ることもあります。
コミュニケーションや、接客業や人前で話す機会が多いお仕事の場合、聞き取られにくいかもしれません。

3)虫歯・歯周病のリスク上昇
歯と歯の間に隙間があると食べ物が詰まりにくく、虫歯になりにくいと考える方もいると思います。
確かに隙間が広いと詰まりにくいですが、少しの隙間であれば食べ物が引っかかりやすく、歯磨きも難しいので歯垢が溜まりやすいので口腔内環境が悪くなります。
そのため虫歯や歯周病のリスクが上がり、将来の残存歯数が少なくなる傾向にあります。
4)噛み合わせの悪化
理想の噛み合わせは上下の歯が1歯対2歯のバランスであるため、歯と歯の間に隙間がない状態が望ましいです。
すきっ歯の噛み合わせは上下のバランスが崩れているので、お食事がうまく噛めない、消化器官に負担がかかる、体調不良になりやすいなどが起こりやすいです。
さらに経年的に歯が動いて隙間が大きくなったり傾いたりと、噛み合わせが悪化する可能性が高いです。
しかし、乳歯のうちは歯と歯の隙間がなければ、永久歯列に生え変わった時に顎のスペースがなく歯並びが悪くなってしまうのです。
そのため、乳歯は隙間がある歯並びの方が将来的に綺麗な歯並びになりやすいです。

すきっ歯の治し方
すきっ歯の場合、気になる点は審美性だと思いますが、改善する必要がある問題は噛み合わせにあります。
噛み合わせは全身のバランスを保つために重要であり、全身のバランスが崩れると頭痛や肩こり、腰痛や精神疾患を患う可能性もあります。
全身の健康と深く関わっているので、噛み合わせは大事にしてほしいポイントです。すきっ歯の治療方法には歯列矯正とセラミック矯正があります。
しかし根本的に治す方法は歯列矯正だけなので、歯列矯正の種類と方法を説明していきます。
1)表側矯正
表側矯正はワイヤー装置を使用した最も一般的な治療方法で、比較的費用が安く、治療期間も短く済むことが多いです。
しかしワイヤー装置を表側に固定するため、矯正治療期間は審美性や食べ物の詰まりやすさが気になりやすくなります。
歯磨きも難しいなどデメリットが多いように感じますが、基本的に治療終了までは固定されているので装置の着脱の必要性がなく、計画通りに治療を進めることができます。
また、一昔前までの表側矯正は金属のワイヤー装置が主流だったので、かなり目立ちやすかったですが、現在は白色や透明の装置があるので目立ちやすさはかなり抑えることができるでしょう。
治療への早さと正確さを求めるなら表側矯正がおすすめです。
当院の表側矯正についてはこちら☆彡

2)裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正(舌側矯正)は歯の裏側に矯正装置を取り付けるので、表側からは装置が目立たないです。
本来なら装置が正面から見えず、矯正治療中でも審美性に優れている治療方法ですが、すきっ歯の場合、歯と歯の隙間が閉じるまではワイヤーが見える可能性があります。
コミュニケーションをとる時に隙間から見える物の正体が気になる方もいるでしょう。
そのため裏側矯正(舌側矯正)だから装置が見えないということを期待すると、失敗に感じる可能性があるので注意が必要です。
当院の裏側矯正についてはこちら☆彡

3)ハーフリンガル矯正
上顎が裏側矯正(舌側矯正)と、下顎が表側矯正を組み合わせ治療方法をハーフリンガル矯正と言います。
会話や笑った時に見えやすいのは上顎の歯であるため、上顎だけを裏側矯正(舌側矯正)にすることで審美性を保ちつつ治療費を抑えることができます。
さらに下顎を表側矯正にすることで発音への影響が少なく、舌の怪我を防げるので、全てのバランスを取れた方法です。
当院のハーフリンガル矯正についてはこちら☆彡

4)マウスピース型矯正
最近ではマウスピース矯正専門歯科などがあるほど普及されている矯正方法で、厚さが0.5㎜ほどのマウスピースを1日の中で22時間以上装着して歯を動かします。
自分で取り外しができるので歯磨きや食事の際には便利ですが、付け忘れると治療期間が変わってくるので、自己管理能力が高くないと上手くいかないことがあります。
しっかり管理ができればメリットが多いです。
治療中も審美性や衛生面を保つこともでき、マウスピース1枚で決められた距離しか歯が動かないので痛みが少なく、装置を作るための型取りは3Ⅾスキャナーで歯をスキャンするだけなので、従来の粘土のような印象材での型取りの必要はありません。
嘔吐反射が激しい方でもスムーズに装置を作製することができるので、患者さまの負担を軽減することができます。
しかし空隙歯列弓は全体的な歯の移動が必要になるので、一般歯科医院が多く取り扱っている格安マウピースでは適応していない可能性があります。
「インビザライン」では治療の適応範囲が広く全体矯正も対応しています。
当院のマウスピース矯正についてはこちら☆彡

すきっ歯が気になる方は、まずはご自身の歯並びがどの治療方法に適応しているか確認してもらいましょう。
まとめ
今回はすきっ歯の原因やリスク、改善する歯列矯正の方法を解説しました。
顎が大きい、歯が小さい、歯が少ないなど先天的なことが原因ですきっ歯になっている方も多いですが、正中離開の場合は上顎の前歯の真ん中に過剰歯や上唇小帯異常であること多いです。
特に子供の場合は上唇小帯が深いことが多く、成長と共に小帯が浅くなってくるので自然に隙間が解消することもあります。
小学校低学年頃までは経過観察で大丈夫ですが、前歯が永久歯に生え変わってからも上唇小帯の位置が変わらなければ、一度歯科医院に受診して上唇小帯を切ることも1つの方法です。
隙間が空いていることは何らかの原因があり、治療の時期が遅くなると自然に治ることがなくなるので、早めに受診して治療のタイミングを聞いておくと安心ですね。
見た目は女性の方が敏感で、歯の隙間が気になるのも男性より女性の割合の方が多いと思いますが、見た目で判断せずに機能性を重要視しましょう。
若いと体調の変化も現れにくいですが、年齢を重ねると不調が続き、楽しく人生を謳歌できなくなってしまいこともあります。
健康な身体があってこそ、楽しく充実した人生を過ごすことができるので、噛み合わせを整えるために歯列矯正をおすすめします。
歯並びが気になる方やカウンセリングを受けたい方は、いつでもお気軽にお問合せ下さい。





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