投稿日:2025.7.23
顎関節症でも歯列矯正はできる?どっちを先に治療するべき?
みなさま、こんにちは。
渋谷駅から徒歩3分のところにある【渋谷矯正歯科】です。
歯並びを歯列矯正で治したいけれど、顎関節症でもできるの?と気になっている方へ。
じつは顎関節症でも歯列矯正は可能です。
そこで今回は、顎関節症でも歯列矯正はできるのか、顎関節症と歯列矯正どちらを優先するべきか、顎関節症の特徴やなりやすい歯並びなどを解説します。
目次
顎関節症でも歯列矯正はできる?
顎関節症でも歯列矯正はできます。
ただし、顎関節症がある方は歯列矯正をはじめる前に医院側と顎の状態や痛みなどを情報共有しておくことが大切です。
当院では歯列矯正前にカウンセリングの時間を設けておりますので、その際に顎関節症をはじめとするお口のトラブルについて申告ください。
顎関節症であっても歯列矯正をすることで顎関節症の症状が改善する場合があります。
反対に、歯列矯正により噛み合わせがずれることがあるため顎関節症の症状が一時的に現れることもあります。
歯列矯正だけでは顎関節症の改善を含めて歯並びや噛み合わせを整えることが難しいと判断した場合は外科手術をご提案することもございます。
顎関節症の治療と歯列矯正どちらが優先?
顎関節症の方は歯列矯正と顎関節症の治療どちらを優先するべきか悩まれると思います。
じつは顎関節症の原因ははっきりとはわかっていないのですが、改善には噛み合わせが関係していることがわかっています。
そのため原因が噛み合わせにある場合、歯列矯正は顎関節症を改善するための手段のひとつといえます。
顎関節症のため就寝時に使用するナイトガードを装着している方は、歯列矯正中は装着することができなくなるため必然的に歯列矯正を優先的に進めます。
(※ 顎関節症の症状の程度によっては歯列矯正のみで改善することが難しい場合もあります。)
顎関節症とは
ここからは顎関節症の一般的な特徴や症状、治療方法をみていきましょう。
顎関節症の特徴
そもそも顎関節症とは、顎の筋肉やその周りの関節に病状が現れる病気です。
原因ははっきりとしていませんが、
- ・歯ぎしり
- ・食いしばり
- ・ストレス
- ・悪い噛み合わせ
などといわれています。
顎関節症の症状
顎関節症の症状は、
- ・お口を大きく開けられない
- ・お口を開けると痛む
- ・顎を動かすと音が鳴る
という3つが現れます。
徐々に顎に痛みがでる場合もあれば、ある日突然お口が開けられなくなることもあります。
顎が外れやすい方や起床時に顎に違和感がある方は顎関節症になるリスクが高いでしょう。
顎を動かすと音が鳴る方も多くいらっしゃるのですが、「ジャリジャリ」「バリバリ」「ボリボリ」など骨を通じて聞こえてくるケースもあれば、顎の関節に手を当ててお口を開閉することで音を感じるケースもあります。
顎関節症の治療方法
顎関節症の主な治療方法は、
- ・運動療法
- ・薬物治療
- ・物理療法
が挙げられます。
顎関節症になると関節円板という関節のクッションになる部分がずれているケースが多くみられるため、正しい位置に関節円板を戻してあげる顎のエクササイズを毎日行うことを運動療法といいます。
また、顎の痛みがある場合は非ステロイド性の抗炎症剤が処方されることもあります。
顎関節症の原因が食いしばりや歯ぎしりの場合であれば、ナイトガード(顎関節症用のマウスピース)を着用していただきます。
他にも上下の噛み合わせの位置関係を整えるためにスプリントと呼ばれるマウスピース型の装置を装着していただく場合があり、顎の骨を切除する外科手術を行ってから歯列矯正に移行する「サージェリーファースト」の治療を進める場合にもスプリントの製作をして使用いただく可能性があります。
顎関節症になりやすい歯並び
顎関節症になる原因のひとつとして悪い噛み合わせが挙げられます。
悪い歯並びを放置しておくと顎関節症になるリスクが高まるため、早めに改善することが望ましいです。
ここからは顎関節症になりやすい歯並びをみていきましょう。
上顎前突
上顎前突は、上の歯が唇側に傾斜したり上の顎が大きすぎたりすることで上下の前歯の隙間が4mm以上空いている状態をいいます。
上顎前突は一般的に「出っ歯」と呼ばれる歯並びで噛み合わせが乱れていることから顎関節症になるリスクもあります。
下顎前突
下顎前突は、下の歯が唇側に傾斜したり下の顎が大きすぎたりすることで上下の噛み合わせが反対になっている状態をいいます。
そのため「反対咬合」と呼ばれることや「受け口」として一般的に広く知られています。
上下の噛み合わせが乱れているため顎の筋肉や関節に負担がかかり顎関節症を引き起こすことがしばしばあります。
過蓋咬合
過蓋咬合とは、上下の噛み合わせが深い状態のことです。
下の歯が3分の2以上見えないくらい上の歯が覆いかぶさっている噛み合わせを過蓋咬合と呼びます。
噛み合わせが深いのが一部分の場合には噛み合う力が全部の歯に分散されていないため、歯だけではなく歯ぐきや顎の筋肉にも負担がかかり続けるでしょう。
交叉咬合
交叉咬合とは上下の歯が交互に噛み合っている状態のことです。
入り組んだような歯並びのため、食べものが詰まりやすかったり、しっかり噛めなかったりすることも。
一部の歯に噛む力がかかることもあり、歯が破折したり、顎関節症の症状が現れたりするリスクは高まります。
叢生
叢生は、歯と歯が重なり合ったり、歯が捻じれたりする歯並びのことで悪い歯並びで悩んでいる日本人の中で一番多い症状です。
叢生は出っ歯や受け口と併発することもあります。
また、中心の前歯から数えて3番目の犬歯が唇側から生えてくる「八重歯」も叢生のうちのひとつです。
日本では八重歯は「かわいい」「チャームポイント」など前向きにとらえられがちですが、欧米では「ドラキュラ」「吸血鬼」などの印象を持たれ歯列矯正をするきっかけになります。
顎関節症のある方の歯列矯正の種類
顎関節症のある方であっても歯列矯正は行うことができます。
ここからは当院で選択できる歯列矯正の種類を紹介します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯にブラケットと呼ばれる四角い装置を専用の接着剤で貼り付けてからワイヤーを通して歯並びを整える方法です。
ワイヤー矯正では主に表側矯正と裏側矯正(舌側矯正)の2種類あり、患者様に合った治療法をご提案いたします。
- 表側矯正:歯の表面にブラケットを貼り付けてワイヤーを通して歯並びを整えます。
- 裏側矯正(舌側矯正):歯の裏側にブラケットを貼り付けてワイヤーを通すため見た目が目立ちにくいのが特徴です。
当院では裏側矯正(舌側矯正)の知識や経験が豊富な歯科医師が監修している裏側矯正(舌側矯正)専門の矯正歯科ですので、表側矯正とほぼ同等の期間で治療を終えられます。
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正は、透明のマウスピース型のトレーを歯に装着することで歯並びを整える方法です。
装置は開始から終了まで一度に作成しますので、何度も歯の型取りをする必要はありません。
当院のマウスピース型矯正はデジタルスキャンの型取りで進めますので患者様はお口を数秒開けているだけで負担はほとんどありません。
装置は毎日20~22時間くらい装着する必要があり、自己管理できる方におすすめです。
ただし、顎関節症の方で歯ぎしりや食いしばりがある場合はマウスピース型矯正のトレーが破損する恐れがあるためおすすめできません。
まとめ
顎関節症であっても歯列矯正は行えることがわかりましたね。
歯列矯正を行うことで顎関節症の症状を改善したり、顎関節症を防いだりすることが期待できます。
顎関節症の程度によっては歯列矯正が難しい場合や、治療の種類が制限されることもあります。
関節症の症状をしっかり判断してから患者様に合う歯列矯正の方法をご提案させていただきますので一度ご相談ください。
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※歯列矯正の「カウンセリング」とは?