投稿日:2023.8.20
食事はどうする?抜歯後の過ごし方
こんにちは、渋谷矯正歯科です。
今回のブログでは、抜歯後のお食事や過ごし方について疑問の方も多いため詳しくお話しいたします。
矯正を開始する方の中には抜歯が必要になる方も多くいらっしゃいます。
すべての方ではありませんが、歯が並ぶスペースが確保できないケースでは便宜抜歯を行い、残りの歯を並べる治療方法をご提案させていただきます。
抜歯が必要になった方は「抜歯後は食べていいものや行動に制限はあるのか?」「抜歯後の注意点はあるのか?」などと気になるでしょう。
そこで今回は、抜歯後の食事の注意点、抜歯後の注意点を詳しく説明します。
目次
抜歯後の食事の注意点

基本的には抜歯後に食べてはいけないものはありません。
これは矯正治療中と同様で食事は自由ですが、抜歯後は麻酔が効いていたり、出血していたりすることからしばらくは注意して食事することは大切です。
麻酔が切れるまでの対応
矯正治療で抜歯する際も通常の抜歯であっても局所麻酔を行います。
局所麻酔は、抜歯する周りの歯ぐき部分に打つことが多くその周りの感覚は鈍くなっています。
麻酔の持続時間は、血管収縮剤を含む一般的なケースでは2~3時間程です。
そのため、抜歯治療後の2~3時間はできれば食事を避けるのが望ましいです。

麻酔が効いている間に食事をすると、知らない間に火傷をしてしまったり、頬を噛んでしまったりするリスクがあるのです。
歯科医師からの注意事項を守りながら、唇や歯ぐきなどの違和感がなくなり麻酔が完全に切れた状態でお食事をしましょう。
感覚が元に戻るまで数時間は食事を控えることが望ましいため、できれば抜歯をする時間帯も考えましょう。
当日におすすめの食事

抜歯をした直後だけではなく、当日は痛みや出血、治療の疲れにより食欲が落ちる方も少なくありません。
胃腸の負担を考えて、
・うどんや雑炊
・おかゆ
・ゼリー飲料
など、消化がよいものをおすすめします。
これらの食事であれば、歯が抜けた部分への刺激も抑えられますよ。
また、食事により血行がよくなると出血の原因になりかねません。そのため、辛いものや熱いもの、アルコールはなるべく避けて刺激の少ないお食事をするとよいです。
さらに、お煎餅やキャラメル、ガムなどの硬いものや粘性のあるものも抜歯した部分に当たり傷口を悪化するリスクがあるため控えておきましょう。
翌日以降の食事
翌日以降でも引き続き無理は禁物です。
まだ痛みが残っていることも少なくありませんので、いきなり硬いものや熱いものを食事メニューにいれるのは避けるのがおすすめです。
お口の中の状態はもちろんですが、少なくても出血はありますので身体にもダメージがある方もいらっしゃいます。身体の様子も感じながらゆっくりと普段通りの食事に戻していきましょう
抜歯当日と同様、以下のような食事がおすすめです。
・うどん
・煮物
・卵料理
・豆腐料理
・ハンバーグ
・ミートボール
などやわらかいものや一口でも食べやすいものを選択していただいて大丈夫です。
肉類を食べたい方はステーキなどの噛み応えのあるものではなく、ハンバーグやミートボールなどやわらかい食事メニューがおすすめです。
その後は、徐々に普段通りのメニューに戻していただいて問題ないのですが、酸っぱいものや辛いもの、刺激物は抜歯窩(歯を抜いた後の穴)がしみたり、痛んだりするため避けるのがおすすめです◎
できるだけ食事のときは、抜歯をしていない反対側で噛むと抜歯窩への負担が軽減しますよ。

抜歯後の傷を早めに回復させるには、栄養バランスも大切です。
以下の栄養を摂取していきましょう。
・亜鉛:免疫力を高めます。
貝類、豆類、豚レバー、堅果などに多く含まれます。
サプリメント等で過剰摂取してしまうと、急性亜鉛中毒になる可能性がありますので、取りすぎにはご注意が必要です。
・ビタミンA:皮膚や粘膜を保護します。
かぼちゃやにんじんなどの緑黄色野菜や乳製品に含まれます。
・タンパク質:傷の修復や組織再生のサポート。
鶏肉や魚、卵やヨーグルトなどに含まれます。
これらの栄養素を中心に水分をしっかりとることを心がけましょう。
水分は体内の老廃物を出すことや、細胞の機能をサポートする役割も果たしますよ。
その他にもビタミンB群、ビタミンC、クエン酸、ビタミンEをバランスよく食事に取り入れましょう。
抜歯後の注意点

食事のメニューにより抜歯後は注意して食べるとよいです。
抜歯してから数日は出血があり、かさぶたができるまで時間がかかりますので、たとえば麺類を食べるときなどは注意が必要です。
できればかさぶたができた状態で食べるのが望ましいです。
お蕎麦やラーメンは麺をすすって食べるとおもいますが、この≪すする≫動作はせっかく出来たかさぶたが剥がれてしまうリスクがあるからです。
もし麺類を食べる際には強くすすらなくてもよいように唇で潰せるくらいのやわらかさに煮るか、もしくははじめからお子様が食べるときのように3~4㎝くらいにうどんを食べやすいように切っておくと傷口への負担は軽減されます。
他にも、ストローを使用する際には勢いよくすすらないように注意しましょう。
うがいのやり方
抜歯後すぐは出血があるため、お口の中が気になってうがいがしたくなると思います。しかし、出血した後はかさぶたを作ろうとするためぶくぶくと強くうがいをすると傷口を覆う蓋がなかなかできない可能性があります。
もちろん、うがいはお口の中を清潔にするために食べかすや汚れを落とすために必要です。
しかし、何回もうがいをしたり、頬をふくらまして強くぶくぶくとうがいしたりすると血餅(けっぺい)という血を止める蓋が剥がれてしまいます。
剥がれて流れてしまい、治りが悪くなるばかりか抜歯した部分の顎の骨が剥き出しになる「ドライソケット」になるリスクが高まります。
歯磨きをする際には、抜歯窩に歯ブラシを触れないように注意してうがいは1回程度にしましょう。
歯磨き粉の中にフッ素が配合されている商品もあり、うがいを何度も行うとフッ素が歯の表面に多く滞在しなくなります。矯正治療中は、むし歯から歯を守るためにも歯磨き粉の効果も得ながら進めましょう。
ドライソケットとは
ドライソケットは、うがいのしすぎなどにより抜歯後の治りが悪くなり顎の骨が露出した状態のことです。抜歯が行われた後に強い痛みがある場合は、ドライソケットの可能性があります。
通常であれば、抜歯した場所の歯ぐきや顎の骨は傷付いた状態ですので、自己免疫力によりそれを治そうと促進するための血餅が形成されます。
しかし、この血餅が失われてしまうと骨が剥き出しになり、顎の骨が見えた状態になり痛みを伴います。(=ドライソケット)
他にも、お口の中の不快感、口臭、味覚異常などの症状が現れます。
ドライソケットの治し方は、基本的には歯科医院で処方する薬と時間が必要になります。
痛みを抑えるための鎮痛剤や細菌感染から守るための抗生物質が使用され、必要があれば抜歯窩を保護する材料を利用する場合もあります。
症状の緩和や治癒には数日から数週間と重症度により時間がかかります。
食べ物が詰まったとき
抜歯後は、空いた穴に食べものがつまることもしばしばありますので、ぬるま湯でうがいをしましょう。あまり冷たすぎたり、熱すぎたりすると傷口にかえって刺激になりますので、人肌程度のぬるま湯がおすすめです。
ただし、ぶくぶくと何度もうがいするのではなく軽く水を行き渡らせる程度にとどめます。
食べものが詰まると気になって舌で触りたくなりますが、やめましょう。また、爪や歯ブラシで無理に除去することも控えるのが望ましいですよ。
取り除けない場合は、来院時に歯科医師にすみやかに相談してください。
痛みの対処法と薬の種類

抜歯後は、麻酔がきれると痛みが生じることがあります。
通常、麻酔は2~3時間くらい効果がありますので、麻酔が切れる前に痛み止めを服用するのがおすすめです。
痛み止めは服用してから30分後くらいは効果が出るまでかかりますので注意しましょう。
また、頬や歯ぐき全体が熱をもっているような痛みの場合は、保冷剤を頬に当てて痛みや腫れを和らげるとよいですよ。
歯科医院で処方される痛み止めは、ロキソニン、カロナール、ボルタレンが一般的です。
カロナールが一番弱く、ボルタレンが一番強いお薬です。
抜歯の程度や患者様のお身体の健康状態に合わせて処方いたします。痛み止めを服用して胃腸の不調を感じたことがある方は歯科医師にお伝えください。
まとめ

矯正治療では歯並びの状態によって抜歯の有無が決定します。抜歯する方は今回の記事を参考にできるだけ快適にお過ごしください。
渋谷矯正歯科では、事前にカウンセリングを行いますので抜歯の必要性をお話しすることが可能です。
また、「どのような治療方法なのかな?」「目立ちにくい治療はあるの?」など気になることも多いかと思います。
当院では裏側矯正(舌側矯正)を専門的に行っておりますが、表側矯正やマウスピース型矯正の取り扱いもあります。組み合わせることも可能です。
無料カウンセリングのご予約はこちらから>>https://plus.dentamap.jp/apl/netuser/?id=3211&_gaid=979898158.1686560159




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