投稿日:2025.9.26
前歯の歯並びが悪くなる原因とは?
「最近、前歯の隙間が気になるようになってきた」
「昔はまっすぐだったのに、なんだか前歯が出てきた気がする」
「どうして前歯の歯並びって悪くなっちゃうの?」
このようなお悩みや疑問はありませんか?
実は、前歯の歯並びは、無意識の癖や口呼吸、加齢など、さまざまな要因で変化してしまうことがあります。
見た目の問題だけでなく、放置すると虫歯や歯周病のリスクを高めたり、うまく噛めなくなったりすることもあるため、早めの対処が大切です。
そこで本記事では、前歯の歯並びが悪くなる具体的な8つの原因、代表的な治療法について解説していきます。
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目次
前歯の歯並びが悪くなる8つの原因
ここでは、前歯の歯並びが悪くなる原因を8つ紹介します。
原因1:無意識の癖
自分では気づきにくい無意識の癖が、実は前歯の歯並びを悪くする大きな原因の一つになっていることがあります。
例えば、大人では少ないですが、幼少期の長期間にわたる指しゃぶり、舌で前歯を押し出す癖、唇を噛んだり吸ったりする癖、爪や物を噛む癖といった行動は、前歯に不自然な力を加えてしまいます。この力が積み重なることで、歯が本来あるべき正しい位置から少しずつ動いてしまい、前歯の歯並びが乱れてしまうのです。
原因2:口呼吸
口呼吸の習慣も、前歯の歯並びを悪化させる原因となることがあります。
本来、私たちの呼吸は鼻で行うのが自然です。鼻呼吸の場合、唇は自然に閉じており、舌は上顎の正しい位置に収まっています。
しかし、口呼吸が習慣になると、常に口が開いた状態になり、唇が歯を押さえる力が弱まります。また、舌の位置も下がりやすくなり、前歯を内側から押してしまうことがあります。
原因3:歯周病の進行
歯周病は、歯ぐきの炎症や出血から始まり、進行すると歯を支えている顎の骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かしてしまう病気です。
歯を支える土台である骨が弱くなると、歯がグラグラと動き始めます。
特に前歯は、奥歯に比べ歯の根っこが細く、骨の支えが元々少ないため、歯周病の影響を受けやすく、少しの力でも動きやすくなってしまうのです。
その結果、歯が前に倒れたり、歯と歯の間に隙間ができて扇状に広がってしまう「フレアアウト」という状態になることがあります。
原因4:虫歯や抜けた歯の放置
虫歯が大きくなって歯の形が変わってしまったり、歯周病や事故などで歯が抜けたまま放置してしまったりすると、空いたスペースに向かって隣の歯や噛み合う相手の歯が倒れ込んできたり、伸びてきたりして、結果的に前歯の歯並びまで悪くなってしまうことがあります。
原因5:歯ぎしりや食いしばり
寝ている間の歯ぎしりや、日中に無意識に行っている食いしばりも、前歯に負担をかけ続け、歯並びを悪化させる原因となることがあります。
歯ぎしりや食いしばりの際に歯にかかる力は、普段食事をするときにかかる力の何倍にもなると言われています。
このような強い力が日常的に長時間にわたって歯や顎にかかり続けると、歯が少しずつ動いてしまい、歯並びが乱れたり、噛み合わせが悪くなったりするのです。
原因6:加齢による変化
年齢を重ねることに伴うお口の中や体の変化も、前歯の歯並びが悪くなる原因の一つ。
若い頃はしっかりとしていたお口周りの筋肉も、加齢により弱くなると、唇が歯を押さえる力が弱まり、前歯が前に出てきやすくなることも考えられます。
また、歯ぐきも年齢とともに少しずつ痩せてくると、歯の根っこが以前よりも露出してきて歯が長く見えるようになったり、歯と歯の間の隙間が目立つようになったりします。
原因7:遺伝的要因
前歯の歯並びが悪くなる原因として、生まれ持った遺伝的な要因もあります。
顎の大きさや形、歯の大きさや本数といったものは、両親から受け継ぐ遺伝子によってある程度決まってきます。
もし、顎の大きさに比べて歯が大きすぎたり、逆に歯が小さすぎて顎が余ってしまったりすると、歯がキレイに並ぶためのスペースが不足したり、逆に隙間だらけになったりして、歯並びが悪くなってしまうのです。
原因8:矯正治療後の後戻り
過去に受けた矯正治療が終わった後のケアが不十分だったりすると、それが原因で前歯の歯並びが悪くなってしまうことがあります。
こんな変化に要注意!前歯の歯並び悪化のサイン
「もしかして私の前歯、歯並びが悪くなってきてる?」と不安に思ったら、鏡を見て以下のような変化がないかチェックしてみましょう。
- 以前よりも食べ物が挟まりやすくなった
- 歯ブラシが届きにくい部分ができた
- 横顔の印象が変わった
- 唇が閉じにくくなった
- 前歯で麺類などが噛み切りにくくなった
- 歯ぐきが下がって歯が長く見えるようになった
これらのサインが一つでも当てはまる、あるいは気になる点があれば自己判断せずに早めに歯科医師に相談することが大切です。
歯並びの変化は、見た目の印象だけでなく、清掃がしにくくなることで虫歯や歯周病のリスクを高めるなど、お口全体の健康にも影響を及ぼすことがあります。
歯並びの相談は、かかりつけの一般歯科、矯正治療を専門とする歯科医院のどちらでも可能です。
普段から通っている歯科医院であれば、気軽に相談しやすいでしょう。
必要に応じて、矯正治療を専門とする歯科医師を紹介してもらえることもあります。
矯正治療を専門とする歯科医院では、精密で多角的な診断で、さまざまな矯正治療法からご自身に合った方法を選択できます。
どちらの歯科医院に相談するか迷う場合は、まずは通いやすい歯科医院で現状を相談し、アドバイスをもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。
前歯の歯並びが悪くなってしまったときの治療法
前歯の歯並びが悪くなってしまった治療法は、主にワイヤー矯正とマウスピース型矯正があります。ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。
ワイヤー矯正(表側・裏側)
ワイヤー矯正は、歯の表面または裏側に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を取り付け、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていく、昔からある矯正方法です。
出っ歯、受け口、ガタガタ、すきっ歯など幅広く対応できるのがメリット。
しかし、歯の表面に装置をつける表側矯正は、装置が見えてしまうというデメリットがあります。一方、歯の裏側に装置をつける裏側矯正(舌側矯正)は、外からは装置が見えないため審美的に優れていますが、費用が高めで慣れるまで舌の違和感を覚えることがあります。
当院の裏側矯正についてはこちらをご覧ください☆彡
マウスピース型矯正装置(インビザラインなど)
マウスピース型矯正は、透明で薄いプラスチック製のマウスピースを1~2週間に1回新しいものに交換しながら装着することで、少しずつ歯を動かしていく治療法です。
装置が透明で目立ちにくいため、治療中であることを周囲に気づかれにくい点がメリット。
また、食事や歯磨きの際には自分で取り外すことができるため、衛生的です。ただし、ワイヤー矯正に比べると適応できる症例が限られる場合があります。
また、装着時間を守らなければならないという自己管理も必要です。
当院のマウスピース矯正についてはこちらをご覧ください☆彡
まとめ
前歯の歯並びが悪くなる原因は、無意識の癖、口呼吸、歯周病の進行などさまざま。
しかし、それぞれの原因に合わせた治療法を選択することで歯並びを改善し、お口全体の健康を取り戻すことが可能です。
「最近、前歯に食べ物がよく挟まるようになった」「以前より唇が閉じにくくなった気がする」「もっと自信を持って笑えるようになりたい」といった悩みや希望をお持ちであれば、渋谷矯正歯科へお気軽にご相談ください。